気胸入院 1日目

またもや気胸になった。
初めての気胸から半年以内の再発である。
手術をしない気胸の再発率は30〜50%と聞いたが、こんなに頻発するものだとは…

初回とまったく同じ兆候があったので、再発はすぐわかった。
・数歩あるくだけで息苦しい
・仰向け、右向きで寝転ぶと苦しい
・胸から「ぷつぷつ」と音がする
土日に自覚症状があったが、すぐにどうこうなるという症状ではないと初回の気胸でわかっていたので、軽く入院の準備をしつつ月曜になるのを待って受診。

診察前にレントゲンを撮り、前回同様の重度気胸との診断。
重いものを持ったか、激しい運動をしたかなど原因となりうる事柄を聞かれるが、全く当てはまらず。先日、重い買い物袋を持ったくらいか?
女性だと生理のたびに気胸になる「月経随伴性気胸」という珍しい症状があるが、月経の時期とも被らない。さらに稀に、排卵日に気胸になる人もいるというが、私の場合はこれも当てはまるか微妙である。
ただ先月、子宮内膜症の治療のためのピル服用を中止したばかりだったので、疑いは残る。

今回は胸部穿刺というわけにはいかず、やはり胸腔ドレナージをすることになる。
先生曰く「細〜い管を胸に挿して、胸に溜まった空気をしっかり吸い取る機械に繋げる、あまり痛くない治療法」ということだが、施術後にみると手の中指くらいの太い管で、私の「細〜い」はストローぐらいだったんですが先生。

即日入院することになり、合間に入院手続きをしながらドレナージの施術を受けるという慌ただしさ。
初めての入院に緊張して、息苦しいのに付き添ってくれていた夫や母にやたらと話しかけていた気がする。
処置室に入ると、ベテラン主治医のほかに研修医さんが居た。これは…嫌な予感がする…
ベッドの上に左向きに寝て、右手を上げた姿勢になる。全体で20分程の施術だが、この体勢を意識して続けるのは結構つらい。
右脇の上に穴の空いたシートを被せられ、術部にペンでマーキングや、消毒をされる。

いよいよドレーンの管を刺す段階で、明らかに主治医が説明しながら研修医が刺しているとわかる…つらい………経験上、研修医さんには痛い目に遭わされることが多かったので精神的にきつい。
局所麻酔をしながら胸にググッと管が押し刺されていく。このググッとした感覚が気持ち悪いのと、2回ほど麻酔を追加するほどのズキンとした痛みがあった。

ドレーンを挿し終わったら、車いすに乗ってすぐレントゲン室へ向かう。
車いすを押してくれる看護師さんと話している最中にも、胸の空気を吸ってドレーンがボコボコと音を鳴らしている。
痛みも想像してほどではないと思ってレントゲン室で立ち上がったところ、突然、目の前がチカチカして卒倒した。
こんなの、中学時代に便秘で腹痛になり、保健室についた瞬間失神した以来だな〜なんてことを走馬灯のように思い出しながら視界はフェードアウト。
ぎりぎり意識を保ち、看護師さんが「血圧が60台しかない!誰かベッド持ってきて!」と電話?で連絡しつつ、技師さんなども慌てている様子がわかった。
あとからググると血圧60台って危篤レベルなんだな。

意識朦朧としながら入院病棟までベッドで運ばれ、看護師さんたちの会話で「迷走神経反射」という状態で倒れたと知る。
コロナ禍で面会禁止のため、家族が用意してきてくれた入院セットを病室に置いた途端、婦長さんが来てやんわりと退室を促される。
倒れたあとすぐ1人になり心細いが、世間的には仕方ない。

しばらくすると、局所麻酔が切れて猛烈な痛みに襲われる。あばらを槍で突かれ続けているような痛み。
夕食時間になり、消化器は健康なので普通食が出てきたが、起き上がるのがやっと、噛むと胸にひびく。次の食事からお粥にしてもらう。

その日のうちにロキソニンが出てすぐ飲むが、寝付けないうちに夜中に切れてカロナールも飲む。今後しばらく、ロキソニンカロナールを交互にとる、痛み止め漬けの日々が始まる。