気胸入院 2日目

ドレーン挿入部の痛みに耐えつつなんとか朝を迎える。まったく寝られず。
トイレは自力で行ってよいということだが、痛さが勝って昨日から朝までトイレに行かなかった。
顔を洗いに行く元気もなかったが、いつの間にか冷たいおしぼりが配られている。病棟スタッフのみなさんは心が読めるのか?

朝はなんとかお粥をかきこみ、痛み止めを飲んで午前中はうとうととやり過ごす。
昨日失神したため、病室まで技師さんと機械が来てレントゲンを撮影し直してもらう。出張レントゲンができるとは、医療技術の日進月歩はすごい。

昼過ぎ、回診で主治医が来てくれる。
痛みがひどいのはチューブの位置を変えたらましになるかも、と言われてしばらく調整してくれることに。
調整後はもちろん痛いものの雲泥の差で、ようやく思い立ったらすぐトイレに行けるようになった。
これは、施術した研修医を疑わざるを得ないが、医療の発展のためには仕方ない。なーんてことは思えない。あの野郎。

肺は戻りつつあるが、ドレーンが胸の空気を吸ってボコボコと音が鳴る限りは刺さったままらしい。早くドレーンのチューブを外したいので、無駄だと思いつつ、こそ泥よろしく音を立てないよう動作がゆっくり丁寧になる。

入院生活を潤す必須アイテムに「小説」「まんが」があるが、ズキズキ痛む間は読む気にならないし、Huluでさえ音を聴くのみである。
槍で胸を突かれてる間は娯楽に走れないということで、戦で一命をとりとめた戦国武将もこういう気持ちだったのだろうか。
明日はマシになってますようにと願って、この日は途切れ途切れだが眠りにつけた。